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行事おりおりっ!


このコーナーは稲城あさね先生の「四季おりおりっ!」に出てくる豆知識のまとめです。
私自身が雑学好きということもあり、個人的に一覧にしていた物に私自身の蛇足を付けて掲載しています。
単行本を基にしていますので、まだ単行本になっていない雑誌掲載分はまだ纏めておりません。
当ページに関しまして、単行本からの本文の引用を一迅社様・稲城あさね先生から承諾を頂きました。
この場を借りてお礼を申し上げます。
それにしても・・・凄いボリュームですね。これだけの情報を空で言える夏希ってばなんてハイスペック・・・

P.S. 私の蛇足が間違っている可能性もあります。そのつもりでご覧あれ。
また、そういった点に気付かれたらご連絡下さい。すぐに修正します。
可能な限り正しい情報をお伝えできるよう鋭意努力していきますので、ご協力をお願いします!


出典 作品内の言葉 いるかの蛇足
1巻
P12 冬香「『早起きは三文の徳』って言うしさ」 ちなみに「早起きは三文の”得”」ではないです。
“徳”とは文字通りの“徳”で、“品性”などの意味があります。よく「徳が高い」などと言いますね。
さらにちなみに“三文”とは現在で言うところの約60円・・・なのだとか。
P18 秋乃「私にはグリーンバシリスクのようなこの脚があるわ!」
水面を走り抜けるほどの素早い足をもつトカゲ
爬虫綱有鱗目トカゲ亜目イグアナ科バシリスク属に分類されるトカゲです。
中央アメリカの熱帯雨林に生息するトカゲで、
単にバシリスクというとこの種類を指すことがほとんどです。
日本でもペットとして飼われることがありますね。
P23 夏希「・・・・・・一般的に 雛飾りを桃の節句が過ぎてもしまわないと婚期が遅れる言われている・・・・・・
もともとは子供の躾や親の心構えを戒めるための俗説だ・・・」
“流し雛”という人形をお払いしてから川に流すという行事が起源といわれているのがこの“雛飾り”です。
その後、豪華な雛人形が作られるようになり、川に流すことが少なくなったため今の形になったと言われています。
ちなみに風水で桃は恋愛運を司ります。
元々桃は女性を象徴する意味もあるので、桃の節句が女の子の節句になったんでしょうね。
P26 冬香「『暑さ寒さも彼岸まで』って言うけど本当だねー・・・」 “彼岸”は雑節の一つで春分と秋分を中日とした前後3日(計7日間)のことです。
経験的に言われていることなのですが、現代の気象データから見ても的を射ていると言えそうです。
P80〜82 花粉症対策
空気清浄機
玄関で花粉を落とす
鼻うがい:鼻から吸い込んで口から吐き出すうがいのことです
必ず生理食塩水か薬液を使用し用法用量を守って正しくお使いください
甜茶:夏希「甜茶は中国の甘茶で花粉症に有効な作用を持っているそうだ
GODポリフェノールというのを含んでいる」
日本では戦時中に武器を作るため大量の木を伐採。
そのため自然災害が多発したため慌てて生長の早い木を全国に植えました。そう、それが杉です。
その後、別の木も植えました。そう、ヒノキです。
そのため両者が成長し、花粉量が増大した1970年代から爆発的に花粉症患者が増えたと言われています。
ちなみに兄弟がいる家庭では、上の子から細菌を少しずつもらうので、下の子はアレルギーが発症しにくいと言われています。
また、家畜や2匹以上のペットを飼っているとアレルギーになる確率が低いという学説もあるそうです。
P85 母の日にカーネーション
夏希「古来よりカーネーションは神聖視されキリスト教などの流れから母性愛の象徴とされていたからだ
起源となったアンナ・シャービスという女性が亡き母の好きだったカーネーションを追悼式の参加者に送ったのが始まりだと言われている」
キリスト教では白いカーネーションは「十字架にかけられる前のイエスとマリア」、
赤いカーネーションは「復活したキリスト」を象徴すると言われています。
ちなみに色によって花言葉も違い、
赤:「真実の愛」「愛情」「情熱」
白:「尊敬」「純潔の愛」
桃:「感謝」「上品・黄品」「温かい心」
黄:「美」「嫉妬」「愛情の揺らぎ」「友情」
紫:「誇り」「黄品」
です。
P90 カンパニュラの花言葉は感謝 和名は「釣鐘草」(こちらの方が有名ですね)。ヨーロッパ原産の多年草です。
花言葉には他に「誠実」などがあります。
花の色は紫・青・白・ピンクなどです。
P97 夏希「虫歯は治療以外では治せんぞ
初期の虫歯なら自然治癒も可能だが」
よくCMなどで聞く“再石灰化”がこの自然治癒のことです。
初期虫歯は虫歯の進行が歯の表面、エナメル質のみの時(C1)のことで、この段階であれば唾液やフッ素の補助等で再石灰化が起こります。
もっとも、C1は自覚症状が無いので意識的には難しいです。
C2(象牙質まで達する虫歯)、そして実際に自覚症状が出てくるC3(神経に達する虫歯)は自然治癒できません。削るしかないです。
ちなみに生えたての永久歯や乳歯はエナメル質が弱いので虫歯になりやすいのです。
永久歯が“成熟した歯”になるのに約5年かかると言われています。
ただ、この時期に虫歯にならなければ、生涯虫歯の発生率は低いものになるそうですよ。
これは虫歯は治療しても、その場所は虫歯になりやすい状態になるからなんです。
つまり、虫歯にならなければ虫歯リスク自体を低く維持できるんですね。
P98 夏希「歯の生え変わり時に乳歯が永久歯に押されて痛みを伴うこともある」 あまり関係ないですが、通常乳歯は20本、永久歯は28本です。
これに「親知らず」が4本加わる人がいます(親知らずは正常歯列に含みません)。
さらに、乳歯でも永久歯でもない、いわゆる「過剰歯」なるものも存在します。
歯並びや咀嚼に影響がある場合はその歯は抜歯します。
逆に歯の本数が少ない場合もあり、乳歯を一定時期まで使ってから人工の歯で補うことがあるそうです。
P100 夏希「もとは「しちせき」と読む
五節句のひとつで7月7日のことだ
今日日の七夕はこの日に行われる中国の乞巧奠と日本の棚機女の信仰が習合したものと言われている
七夕を「たなばた」と発音するのはその名残だ
古くは「棚機」と書く」
短冊に願い事を書くのは、
寺子屋で勉強をしない子供たちに「短冊に願い事を書けば願いが叶う」と言って字の練習をさせたことが起源とされています。
また、織姫が機織りの名人であったことから機織りや裁縫の上達を祈るものでもあります。
歌にもある五色の短冊は中国の五行説の「緑・紅・黄・白・黒」を当てはめたものですね。
五行説はそれぞれ「木・火・土・金・水」で、それぞれが司る色が短冊の色です。
他にも織姫の織糸に見立てた吹き流しや、長寿のシンボルの千羽鶴など、飾りにはそれぞれ意味が込められています。

五節句は季節の節目で、人日(1月7日)・上巳(3月3日)・端午(5月5日)・七夕(7月7日)・重陽(9月9日)の5日です。
人日は七草、上巳は桃の節句、端午は菖蒲の節句、七夕は竹・笹、重陽は菊の節句ですね。
P103 夏希「七夕は旧暦の使われていた奈良時代に伝わり江戸時代には民間にも広がったのだが
明治時代に暦改正があり今と昔では時期がずれてしまったんだ
ようするに旧暦の7月7日は今の8月中旬頃に当たるわけだ
もともと七夕は秋の行事だからな」
ちなみに旧暦の七夕を「伝統的七夕」と呼び、
新暦の7月31日から8月30日のどこかに該当する。2010年以降は、
2010年8月16日
2011年8月6日
2012年8月24日
2013年8月13日
となります。ちなみに新暦の七夕は梅雨の時期のため星が見えないことが多いですが、伝統的七夕は晴れることが多いそうです。
夏希「七夕の夜に降る雨を「洒涙雨」という
正確には旧暦の七夕の夜だが
織姫と牽牛が別れを惜しんで流す涙の雨と謂われている
・・・哀しい雨なんだ」
織姫は天帝の娘で機織りの名手で働き者。同じく夏彦星(彦星・牽牛ともいう)は牛追いで同じく働き者。
二人はめでたく夫婦になったが、遊んでばかりで働くのをやめてしまったため、
天帝が起こって天の川で二人を引き離してしまったのです。
ところが、あまりにも二人が悲しむものなので天帝は1年に1度、
七夕の日だけカササギが架けてくれた橋を通って会うことが出来るようになりました。
しかし、この日に雨が降ると天の川の水かさが増すので会うことが出来ず、二人が涙を流し、それが催涙雨となるといわれています。
2巻
P8 春菜「朝は脳や体のエネルギーになる糖類が必要なのよね?」 肝臓が貯めている糖分は約12時間分です。
つまり、朝ご飯を食べないと午前中に脳が使うエネルギーが不足してしまうんですね。
P16 冬香「アメリカのほうの台風って人の名前がついているんだよね」
夏希「NOAAのハリケーンセンターが名づけているらしい」
※NOAA:米国海運大気圏局
夏希「ドイツでなら低気圧や高気圧の命名権が買えるぞ」
ハリケーンの名前は各アルファベットが先頭に来る名前をリストにし、それを順番に当てはめています。(リストは6セットあります)
米国空軍や海軍の気象学者がガールフレンドや妻の名前をハリケーンの愛称としていたことから、
女性の名前がつけられるのが慣習となっていました。
現在は男女同権、ということで男性と女性の名前が変わりべんたんで使われています。
特に甚大な被害を起こしたハリケーンの名前は「引退」ということになります。(それ以外の名前はまた順番が回ってきたら使われます)
2005年の「カトリーナ」なんかが有名ですね。
ちなみにブラジル付近ではこの地域のサイクロンの名前リストが用意されていなかったため、
2004年に発生した観測史上初のサイクロンには名前が付いていないそうです。
P18 夏希「台風一過到来といったトコだな」 台風が過ぎた後、すがすがしい天候になることを指す言葉ですね。
P21 冬香「なんか速く走れるコツってないかな?」
夏希「・肘を細かく振る
   ・腿を早く体に引き寄せる
   ・かかとを上げて走る
   ・上半身を起こして走る
―などが短時間でもタイムを縮められるコツといわれているな・・・
あとは反復練習と基礎トレーニング次第だろう」
成長に従って筋肉には個人差が大きく出ますが、小中学生くらいまでなら工夫とトレーニングである程度は差が無くなります。
他にもゴールラインよりも少し先まで力を抜かずに走りぬくこと、なども重要です。
ゴールラインで終了、と思うと脳が無意識のうちに「走るのはここまで」と指令を出して最後にスピードダウンしてしまうんですね。
とはいえ「ひだまりスケッチ」のゆのっちのようにどこまでも走り続ける必要はないですが。
P24 左代「緊張した時に「人」という字を掌に書いて飲みこむと落ち着くっていいますよ」 これは「人を呑んでかかる」というシャレですね。
地域によって「人」を3回書く、「人」と書いてから舐める、「人」と書いてからそれを吹き飛ばす、などもあります。
P33 秋乃「さすが冬将軍!」
夏希「鍋奉行だ もしくは鍋将軍」
鍋将軍は奉行よりも厳しく、自分のやり方に反する人には激怒するほどの人を揶揄する言葉ですね。
ちなみに味将軍とは関係ありません(古い・・・)
冬将軍は厳しい冬を将軍に喩えたもの。一般にはシベリア寒気団を指します。
P36 夏希「窓ガラスは新聞紙で磨くと効果的だ
また鏡面はジャガイモの皮で磨き―
ステンレスには大根の切れ端にクレンザーをつけてこすると綺麗になる
床はコメのとぎ汁で拭くとワックス効果を得られる
洗剤に頼りすぎると傷になったり臭いが残ったりしてしまうからな」
他にもよく絞った出がらしのお茶っぱを畳に敷き、箒で掃くと綺麗になるというのもあります。
水で湿らせた古新聞を細かく裂いても同様の効果があります。
キッチン周りでは重曹・お酢・塩などを使ったお掃除方法がありますね。
先人の知恵というのはあながち馬鹿に出来ないものです。
ホントに学校で教えてくんないかな・・・
P42 夏希「正月飾りは12月13日の正月事始めの日からすす払いをしたあと28日までの間に飾るのがよいとされているんだ」
冬香「ケド 何で12月13日なの?」
夏希「ああ。それにもちゃんと理由があって・・・」
夏希「因みに。近年はクリスマスもあるから26〜28日に飾るのが良識だ」
早すぎるとクリスマスと被るのですが、遅すぎてもよくないです。
29日は「苦しむ」に通じ、31日は「一夜飾り」と呼ばれ避けられています。
取り払うのは門松は1月7日(地方によっては10日や15日も)には取り払います。
この元日から7日までを「松の内」と呼び、年神様がいる期間としています。

なお、12月13日についてですが、昔はこの日にお正月に必要な木(門松やお雑煮を炊くための薪)を取りに行く習慣がありました。
また、「宣明暦」という江戸時代中期まで使用されていた暦ではこの日の「二十八宿」(中国で天文学者占星術で用いられ、日本でも江戸時代に使用されていました)は常に「鬼」。
「鬼」の日は婚礼以外のことには吉とされており、正月の神様を迎えるにはちょうどいいということでこの日なんですね。
暦が現在のものに改定されて以降も、12月13日を「正月事始め」としてお正月の準備を始める日としたそうです。
P46 柊鰯:
夏希「節分に飾る魔除けだ
柊の葉で鬼の目を刺し臭いで鬼を追い払う効果があるらしい」
地域によって多少のバリエーションの違いはあるようです。
ちなみに最も古い記録は「土佐日記」にその記載があるとのこと。
P47 恵方巻き:
夏希「七福神に因んで7つの具材が入っているからな
恵方に向かって目を閉じ願い事を思い浮かべながら丸かじりするのが習わしだ」
恵方とは歳徳神のいる方角のことで毎年変わるからな
発祥については諸説があるのですが、大阪(船場)の商人が始めたという説もあります。
一般的になったのはやはり大阪からで、戦前から行われており、
さらに広まったのは戦後、「元祖たこ政」の代表取締役が海苔の販促のために恵方巻きを普及させようとしたのが大きなきっかけです。
他地方に広がったのは近年のことですね。(コンビニやスーパーが取りこんだことが要因)
最近では同じような形状、ということでロールケーキなど全く関係のない関連商品も多いですが・・・
まあ、元々販促なので便乗商法が多いのは仕方ないですよね。
夏希「そもそも節分は陰陽五行が大きく関係しており五行の一つ「金気」には硬いや厄病・鬼といった意味があるとされている
硬い豆は「金気」に相当し鬼そのものと考えられてきた
その「金気」を「火」で煎って(火剋金)春(木気)を剋する「金気」を外に払ことで(金剋木)立春を助ける効果があるんだ
さらに「豆」には「魔目」にぶつけて「魔(を)滅」っす
「煎る」は「射る」という掛詞担っているんだ」
これに関してはこれ以上の解説は不要ですね。
一応、私はこの五行説を基にしている「四柱推命」という占いを勉強しているのですが・・・
私より遥かに詳しいですね。
ちなみに“剋”はざっくり説明すると“争う”ということ。
それぞれ火は金と、金は木と、木は土と、土は水と、水は火と“剋”します。
それとは別に“生”という関係があり、これは文字通り生み出す関係です。
火は土を、土は金を、金は水を、水は木を、木は火を“生”します。
四柱推命をはじめ、中国の思想の根底にある考え方です。
解説不要と言いながらずいぶん語ってしまいましたね。
P48 夏希「まいた豆を食べるのは数え年の数だけだからな」 地域によっては「体が丈夫になる」ということで年の数+1食べる、という地域もあります。
どちらにしろ実年齢+1ということは共通しているので、混ざって伝わっていることも考えられます。
P54 もみじ「雛祭りのご馳走というと・・・」
もみじ「(散らし鮨と蛤のお吸物のことかしらね)」
蛤は上の貝と下の貝がぴたりと一致する組み合わせはその一組だけ。
他の組み合わせではうまく合わないのです。
それに水の汚れを嫌う生き物であることから、
“貞操”と“純潔”を意味する蛤が女の子の節句に用いられるようになりました。
P56 もみじ「・・・これは口の開いた蛤を先にお椀に取り出したんですか?かたくならないように・・・」 入れたままにすると火が通り過ぎて蛤の身が硬くなってしまうのです。
他の料理でも同じですので、貝を使う時は同様に途中で取り出すなどする方がいいようです。
P57 夏希「雛祭りとは元来親が女児の成長を祝い健康を願う祭りなのだから」 ちなみに端午の節句は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福を測るとともに、母に感謝する」という趣旨で祝日になっています。
P62 冬香「エイプリルフールっていってね ウソをついても許してもらえる日なんだよ」 起源は様々言われているが、有名なものとしてはヨーロッパで行われた「嘘新年」を祝う行動からというのがあります。
ちなみに嘘をついてもいいのは正午までで、つくのは罪のないウソに限定されます。
この日は世界各地で新聞もニュースも各ホームページも趣向を凝らしたウソで溢れ返りますね。
中にはその嘘を本当と思い込んで、別の報道機関がニュースとして報道することもあるのだとか。
P73 菖蒲湯:
夏希「端午の節句に菖蒲を入れて沸かす風呂のことだ
菖蒲には邪気を払う力があると信じられていたんだ」
銭湯でもこの日は菖蒲湯を行うところが多いです。 「勝負」や「尚武」に通じること、香りが邪気を払うことなどが用いられる理由だそうですね。
一度、少し高い目の温度にしてから冷ますと、一層香りが楽しめます。
P78 夏希「和服だと6月中は「単衣」という調節期間があるくらいだからな
洋服だと七分袖や八分袖を好む人が多いな」
9月も同じく「単衣」の時期です。
あくまでも慣習としてそうなだけで、時期が前後しても問題ありません。その辺は柔軟に。
P79 夏希「中国の雑技にこういうのがあったな」
タイトル“変面”
中国の雑技の一種で、次々と面を取り替え、顔を七変化させる芸です。
マジックに通じる(というかマジックの一種)ところがあり、TV番組でマジシャンがそれを観に行くというのもありました。
タネやその他に関しては完全に門外不出なので詳細は不明です。
P86 夏希「あれは『タチアオイ』といってな あの花が頂辺まで咲くころに梅雨が明けるといわれている」 これに関してもこれ以上の解説はないですね。
自然に勝る先生は無い、といったところですか。
P89 秋乃「「ぶたばら」って言うと雷が寄ってこなくなるよ」
※正しくは桑原
菅原道真が平安時代に流刑にされ、その恨みから雷神となり宮中に雷を落としたという伝説があります。
その際、菅原道真の土地“桑原”だけは落雷の被害が無かったことが起源といわれています。
全く関係ないですが、「幽遊白書」の桑原はプロ野球の清原和博と桑田真澄から付けた名前だそうです。
そういえば技の名前も野球絡みがありましたね。
P92 水の子:
夏希「こうやってナスとキュウリを賽の目に切り洗米と一緒に蓮の葉の上に盛って供える
盆にはいつも供えているだろう?」
ナスの種は108つあるとされるため、煩悩を払うという願いも込められているとお言われます。
近年はあまり見ないですね。
精霊棚:
夏希「それは鬼灯と書くように霊を導く灯とされているんだ」
お盆のしきたりは地域や宗教によって大きく異なりますが、
一般的には13日の朝に作るようです。
P93 精霊馬:
夏希「盆で霊が行き来する際キュウリの馬でイチ早く帰ってこれるように
そしてナスの牛でゆっくり戻れるように用意するものなんだ」
また、別の説には「牛に荷を引かせ」「馬に乗って行き来をする」とするとこともあります。
P94 迎え火:
夏希「霊が家路に迷わないように火で照らして迎えるんだ」
お盆だけでなく、神迎えや婚礼、葬式などにも同様の意味で用いられます。
夏希「盆は先祖の霊を迎えて偲ぶ行事だ
帰ってきた霊と家族でゆっくり過ごすことも大事なんだ」
これも解説不要。
久しぶりに親戚が集まる数少ない機会でもありますので、亡くなった方の思い出話に花を咲かせてみては。
P95 お盆:
夏希「元来正月と並ぶ喜ばしい行事なのだが怪談や戦争のイメージから陰気に取られる節があるからだろう」
戦争特集や火垂るの墓が毎年放送されますからね。
昔はお墓参りをし、そこで弁当を食べるという風習が一部の地域であり、
それがアメリカで「日本の奇妙な風習」として紹介されたこともありますが。(お墓参りなのでお盆のことではないですが)
P96 冬香「お盆中はできるだけ虫や生き物を殺しちゃいけないっていわれているんだよ」 先祖の霊が虫などに憑依して家に帰ってきているかもしれない、という考え方のためですね。
よく田舎の地方でお盆にカナブンなどの虫が家の中に入ってくると、
「おじいちゃんが帰ってきたで」
なんて言いますね。
P97 送り火 13日の夕方に先祖の霊を迎えます。これを「精霊迎え」といいます。
同様に16日に先祖の霊を送り出します。これを「精霊送り」といいます。
P98 お彼岸 『暑さ寒さも彼岸まで』でも蛇足ったように、いわゆる季節の変わり目のことです。
この時期にはお仏壇仏具の掃除やお墓の掃除、供花やお供えをします。
お墓参りをするのでお盆に似たところがあると言えば、ありますね。
お盆は先祖の霊を迎え、お彼岸はこちらから先祖の眠る墓を訪れる、という違いです。
P108 夏希「『燈火親しむべし』か
たしかに秋は読書に適した季節だからな」
涼しくて夜の長い秋は読書に適している、ということわざです。
元々は唐の詩人、韓退之の詩の一節とのことです。
P109 秋乃「『秋眠暁を覚えず』ってやつだね」
春菜「それをいうなら春よ春」
春の夜は眠り心地がいいので、朝が来たことにも気がつかずに寝過ごしてしまう、という意味のことわざです。
孟浩然の「春眠」 という漢詩からきているようです。
3巻
P12 夏希「ハロウィンとはキリスト教の万聖節の前夜祭のことで、ケルト人の収穫感謝祭が取り入れられたものと言われている」
「秋の収穫を祝い悪魔を祓う−− そして亡くなった家族・友人を偲ぶための行事だ」
「この日には悪霊や魔女が出てくると信じられそれから身を守るために仮装をするわけだ」
・・・もはや私が追記することは何もないです。
日本では映画「E.T.」がきっかけで広く知られるようになりましたね。
カトリックとしての色は薄く、お菓子メーカの「商戦」や地域の「仮装イベント」という意味合いが強い印象です。
日本のお盆に近いようなイベントですが、「死者の魂だけでなく魔物もこの世にやってくる」という思想が一番の違いでしょうか。
にしても、秋乃はよく「おいてけ掘」なんて知ってましたね・・・
P13 仮装について
夏希「近年だと反社会的なものは廃れ
魔女やゴーストなどのファンシーなものが人気だそうだ」
本場では近年「プリンセス」などの仮装をしたがる子供も多く、日本同様「仮装イベント」の意味合いが強くなってきていますね。まあ、女の子なら特に、モンスターより可愛い格好の方がいいですよね。
P14 夏希「ジャック・オ・ランタンと言って
善霊を引き寄せ悪霊を退けるハロウィンでもっとも有名なシンボルだ」
「ちなみに 食用ではないからな」
「ジャック」というとある男の物語が元ネタになっています。死んでもなお、地獄にも入れず(自業自得無ところもあるんですが)あの世とこの世をさまよう彼のお話が、ハロウィンと結びついて生まれたシンボルです。
使われるのは家畜の餌に使われるカボチャ。まあ、食べれなくもないんですが、おいしくないです。それに種がいっぱいで臭いもちょっとキツイです。でも、加工しやすいです(どこまでも食べるのに向かないカボチャやなぁ・・・)。
冬香「ハロウィンでの合言葉は『トリック オア トリート』だからね」 「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ!」って意味ですね。言われた側は『ハッピー ハロウィン!』と言ってお菓子を上げましょう(P17の常陸さんがやってますね)。
P21 夏希「制服にアイロンをかける際はあて布を忘れるなよ」 あて布をしないとテカテカになっちゃうの。
P22 夏希「流れてくる雲の数を数えていた」 私も15個までは数えたことがあります(どうでもいいですか?どうでもいいですね)。
P26 夏希「勤労感謝の日の定義は
『勤労を尊び生産を祝い互いに感謝し合う』とされている」
これ以上の解説は野暮ってもんですね。「1つの祝日の意味」それだけでこんなにも家族に感謝が出来る。この家族はホンマに凄いなぁ・・・
布団を取り込むのを忘れた秋乃 夕方になると気温が下がり、お布団も湿気を吸ってしまいます。そのためふっくらせず、冷たくなっちゃうんですよね。
P29 冬香「なんで年越しっておそばを食べるか知ってる?」
夏希「諸説あるのだがそばのように細く長く生きて
家運が末永く続くようにと願いをこめて
1年の締め括りに食べるという説が一般的だ」
別の説としては、そばは雨風にさらされても、日に当てるとすぐに元気になる植物。そこにあやかろう、という説もあるらしいです。
ちなみに、我が家でもおそばですが、関西はうどん文化なので「年越しうどん」も多いです。
その場合は「太く長く」という意味になる場合もあります。
年を越してから食べるのは縁起が悪いとされるので、年内に食べ終わりましょうね。
全く関係ないですが、我が家の目の前のおそば屋さん、年末は毎年お休みです。・・・なんで?
P30 夏希「除夜の鐘は人間の煩悩の数とされる108回つくからな」正確には大晦日に107回 新年に1回だが。 煩悩は
欲漏・有漏・無明漏という3つの「漏」
欲流・有流・見流・無明流という4つの「流」
欲取・見取・戒取・我語取という4つの「取」
で構成されている(それぞれもさらに細かく「愛・恚・慢」など分かれます)という説や、
九十八随眠 + 十纏で108個やら、四苦八苦(49 + 89)やら、六根×三不同×染・浄×三世で108・・・
俗説を含め、色々な説があって、正味な話正確なルーツはわかんにゃい、というのが正直なところ。
除夜の鐘は、最近では数を特に決めず、アバウトについているところも多いそうです。
P31 春菜「除夜に早寝をすると白髪になってしわがよってしまうらしいの」
夏希「姉さん それ俗説」
ハイ、俗説です。「年末年始くらい夜更かししようぜ!」というノリから生まれた俗説とも言われています。
P32 お賽銭:
冬香「ウチは「始終ご縁」があるように45円入れるよ」
私も冬香ちゃんと同じですね。
ちなみに、25円だと「二重にご縁がありますように」という意味になります。
ただし、10円だけだと「遠縁」を意味するので縁起が悪いのだとか。
初詣の時に同行者に教えてあげると、それを聞いた「周りの人」まで財布の小銭を確認し出すので、ちょっと面白いです。
お参りの仕方:
夏希「正しくは賽銭を入れ鈴を鳴らし
二礼二拍手一礼の順だからな」
「うぃずりず」で、リズっちも解説していましたね。
直接関係ありませんが、神社の参道の真ん中は「正中」という神様の通り道なので、端に寄って歩きましょう・・・って、初詣の人込みでは・・・無理!
あと、これもちなみにですが、「大阪音頭」なんてのも存在します。でも、関西だと「河内音頭」の方がメジャーですね。
P33 おみくじ 実は占いの世界では「中吉が最良」とする場合があります。
というのも、「大吉」は最高、つまりは頂点。なので、後は降りていくだけ・・・ということなんですね。
「中吉」なら、いい上に、まだよくなる余地がありますからね。
それに、ある意味「大凶」も悪くないというのが占い師としての私の意見です。
何せ、「今」が底だということなんですから、そこからら先はよくなる以外にないですから。
「今」に不満が無くて「大凶」なら、それこそあとに待っているのは幸せだけですね。
ちなみに、一般的なおみくじの吉凶順は

大吉・中吉・小吉・吉・半吉・末吉・末小吉・平・凶・小凶・半凶・末凶・大凶

です。神社に種類の増減はありますが、順番はこうです。
P37 梅に鶯:
夏希「この言葉は取り合わせのよいことの例えなんだ
花札で有名な絵もじつは鶯ではなく目白が描かれている」
夏希「この言葉は理屈がどうのではなく美しい『例え』だ
梅の別名は『春告草』
鶯の別名は『春告鳥』
さらに絵的に地味な鶯よりも
目白と当てたのだろう
目に彩りを
耳にさえずりをと
春を待つ日本人の理想のイメージになったというわけだ」
・・・この完璧な解説にどう補足しろと?
・・・風流なご年配でもここまで完璧に意味と理屈、そして情緒を理解して自分の言葉で解説できる人はそうはいないでしょう・・・。
「春」と言うと「桜」をイメージしがちですが、「春を待ちわびる」という心情を表す時は「梅」がよく使われますね。
丁度梅が咲き始める頃から寒さもゆっくりと和らいでいくので、夏希がP38でも使っていた「梅一輪ほどの温かさ」という言葉がありますしね。
春をテーマにした俳句も多いように、日本人は温かくて過ごしやすいだけでなく、命が芽吹き、新たなスタートにもなる「春」という季節をいつも待ち焦がれていたんでしょうね。
春菜「つまり『特攻服に木刀』って感じね」
イメージではよく描かれるケド、実際組み合わせている人は少ないのよね
つまり『センターマイクにハリセン』って感じね
イメージではよく描かれるケド、ハリセン持って漫才はしないのよね
P39 秋乃「お姉ちゃん 似合う?」
夏希「ああ、馬子にも衣装だ」
秋乃「褒められた!」
褒めてません。
P48 もみもみ「ただの美術館じゃないのよ!?この美術館はね普段から多くの古美術品を揃えているんだけれどなんと 今は狩野派展というのをや」 え〜、「狩野派」の解説です。日本絵画史上最大の画派なんですね。
室町時代後期から明治時代の初め頃まで約400年続いた絵師集団です。
まさに圧巻の豪華絢爛な障壁画は権力者たちに愛されました。
P54でももみもみが「狩野派の屏風なんて滅多に見れないのよ?」とありますが、「重要文化財」や「国宝」も多いんですよ。
P49 モナ・リザ

ムンク作の『叫び』
モナ・リザ:
レオナルド・ダ・ヴィンチ作の油絵。彼の特にお気に入りの作品だったと言われ、完成後もしばらく自身の手元に置いていました。
モデルは権力者・フランテスコの妻「リザ・デル・ジョコンド」という説があり、ダ・ヴィンチは彼女に心を奪われており、あえて絵の完成を引き延ばし、彼女に合う口実を作り続けたという話もあります。
別の説では、彼の母のイメージがモデル、彼自身の中にある女性としての自分、複数の女性のイメージを重ね合わせたもの・・・などなど諸説がありますが、真実は分かっていません。
ちなみに、「モナ」は「夫人」の意味で、「リザ」は「エリザベッタ」の愛称です。

ムンク作の『叫び』:
有名な話ですが「ムンクの叫び」というタイトルではなく、「ムンク」が描いた「叫び」というタイトルです。
また、絵の中の人物が叫んでいるわけでもありません。
逆に、「彼」が、「聞こえる叫びに耳を塞いでいる」という絵なんですね。
ムンクは自身も体が弱い上に、幼くして母と姉を結核で亡くしたそうで、唯一の家族の父も元々厳格だった上に狂気じみてしまい、彼に厳しく当たったそうです。
そんな父も彼が26歳の頃に亡くなり、常に「死」を、実感して生きていたそうです。
常に孤独で、悩み苦しみ続け、自身の中で愛する母と姉、狂信的な父、そして病と死。それらが入り混じって心の奥底から聞こえてくる「叫び」。
それに必死に耳を塞ぐ「彼自身」を描いた、と言われています。
P57 Curiosity Killed the cat! 日本語だと「好奇心は猫をも殺す」という意味ですね。好奇心旺盛な猫だが、時にはそれが災いして命を落とすこともある、って事で「他人の事をあまり詮索するとひどい目に遭うヨ」って意味です。
P57
P59
夏希「『6月の花嫁(ジューンブライド)』か」

春菜「6月・・・ジューンブライドね
憧れるけど梅雨に結婚って季節に適しているとは言い難いのよね」
夏希「もともとヨーロッパの伝承だから日本の風土に合わないのは当然だ
欧州の6月は1年でもっとも快晴の多い月で
バラも咲き乱れる美しい季節なんだ」
夏希「6月『June』はローマ神話のジュノーから取られたもので
ジュノーは婚姻を司る神であることから
加護を受け幸せになれるというのが一般的だ」
夏希「ジュノーはギリシャ神話ではヘラという名で
夫の浮気に目を光らせる嫉妬深い女性神としてえがかれているから」
春菜「かかあ天下で家庭円満ってことなのね・・・」
ええ、私の蛇足不要です。取り敢えず言っておきます、「家庭は女性が実権を握っている方が安定するよ!」と。
にしても、神話に出てくる男の神様って、女性関係がだらしのない人(人じゃないけど)が多いですよね。
気に入ったら女神だろうが人間だろうが人妻だろうがお構いなしっていう人(だから、人ではないんですけどね)もいますし。
一方で女神は嫉妬深かったり、気に入らない神や自分より美人な人間に呪いをかけたり、人間界で戦争の引き金を作ったり・・・。
あれ?神様の方がずっと人間っぽい?
ちなみに、「参列者もいい服で来るから、雨で汚さないように6月の結婚式を避ける」っていう人もいるそうです。
また、「安いから」という理由であえて仏滅に式を上げる人なんかも(占い師としては、大安とか仏滅とかは全く気にしなくていいことを断言します)。
何月に結婚しても、「そこが幸せの絶頂ではなく、幸せの上り坂の入口になる」ように、末永くお幸せに(人の幸せを願っている場合でもないのでしょうが・・・)。
P60 エンゲージリング 直接お話には関係ないのですが、単に私が語りたいだけなので蛇足。
結婚での指輪、実は2種類あるんです。1つは勿論、婚約指輪(エンゲージリング)です。ドラマなんかでも告白のシーンで出てくるのでお馴染ですよね。誕生石やダイヤモンド(宝石言葉が"永遠"ですし)などの石が付き、豪華なものがよくイメージされます。
んで、もう1つがめでたくプロポーズされた後(した後)に二人で買いに行く、結婚指輪(マリッジリング)です。普段身に付けるのはこちらで、大抵は石が付いておらず、シンプルなデザインかつ、あまり値段が高くなくて夫婦でお揃いのもの、が多いです。
また最近は、「エタニティリング」も人気です。これは、リングの全周にぐるりと同じカラットの宝石をちりばめたもの。文字通り「永遠の愛」の象徴として人気です。石が途切れることなく1周しているものを「フルエタニティ」、リングの半分程度に並んでいるものを「ハーフエタニティ」と言います。無数の石が付いているので、普段使うマリッジリングとしては不便があるかもしれませんが、やっぱりそういう理屈だけじゃない、ですよね。
ウェディングケーキ ウェディングケーキにも2種類あって、ケーキ入刀の後に切り分けて食べることの出来る「生ケーキ」と、ケーキカットをする部分だけがスポンジで他の部分はイミテーションの「セレモニーケーキ」があります。
やっぱり「食べられる」っていうのは魅力的ですが、セレモニーケーキの方が大きくて見栄えがいいので、広い会場ではこちらが人気みたいです。
冬香ちゃんだったら「食べられて、なおかつ大きいウェディングケーキ」にしちゃうんでしょうね。
ブーケトス フランスが発祥と言われる風習で、花嫁が後ろ向きに投げた(誰が取るか分からないように)ブーケを受け取った女性が次に結婚出来る、とされています。
ただ、必死になってブーケを奪い合うような人もいますが・・・その姿は婚期から遠のいているようにも見え・・・いやいや、げふんふん。
最近は「投げずに親しい友人に手渡す」や「ブーケをばらしてみんなに配る」なんてやり方もあるそうです。
P62 おしおきだべ ポチっとな
P70 水泳後の洗眼 元々は「プール熱」と呼ばれる病気が頻発し、その対策として当時の厚生省が「洗ったらええんちゃう?」と洗眼器の設置を義務化。「プールの後には目を洗う」が一般化しました。
ところが、目の表面は涙で守らているのですが、勢いよく水道水をぶつけると、この涙の油や粘液が流されてしまいます。プールの後に目に違和感があるのも、この「水道水で洗う」が原因なんだとか。
そして、涙というバリアを失った目はウィルスの侵入を防ぐ手立てを失い、プール熱に感染してしまう。
つまりは、厚生省の指導が「全くの逆効果」だったわけですね。
プール熱対策には「ゴーグルの着用」「よく体を洗う」「うがいをする」が効果的です。
P73 熊漁法 ボンバー漁とガチンコ漁は禁止されてます。
P74 風は私に吹いている 大丈夫、よくあること。ちなみに、煙を吸い込んでしまうため、うちわ等で扇ぐ方がオススメ。
まずは松ぼっくり(松ぼっくりは天然の着火剤)や小枝などに着火させて、その火で大きな木に火を付けます。
その後、火が安定してきたら炭を入れて、炭が崩れたら完成。平らにならして、お料理を始めましょう。
P75 夏希「はじめチョロチョロ
中パッパ
赤子泣いてもフタとるな」
の言葉のようにしっかり蒸らさないとな」
美味しいご飯の炊き方ですね。最初は弱火で、沸騰して蒸気が出だしたら一気に強火。
最後はしっかりと蒸らすことでおいしいご飯の出来上がり。
炊飯器もこの炊き方を基に作られていますよ。
春菜「どんな失敗をしても
カレー粉を入れれば大概 カレー味にできるからじゃないかしら?」
闇鍋をする時は是非ご用意を。
P76 春菜「蚊やブヨに刺されると大変なんだから」 蚊はともかく、ブヨに刺されたらそらもうえらいことに。見ている方が引くくらいになる時もあるので是非ご用心を。
個人的には、「うっかりカメムシを潰しちゃった」時の方が惨劇ですが・・・
P80 左のネタの秋乃 ・・・新喜劇?
P88 この頃はやりの女の子 こっちを向いてよハニー
夏希「いや キノコは『香りマツタケ味シメジ』と言ってな
味覚の上ではシメジといっても過言ではないんだ」
ちなみに、お店で「シメジ」として売られているものの多くはここでも食卓に上っている「ブナシメジ」や「ヒラタケ」です。
ちゃんと「ホンシメジ」と書いたものこそが真の『味シメジ』なんです。
P97 秋乃「ヒーローが英雄なのは敵役がいるからだってお姉ちゃんが言ってた」 ヒーロー役ばかりの子供のごっこ遊びは、開始5秒でグダグダになります。
P98 コレジャナーイ! ロボ(このネタ通じますか?っていうか、そもそもここ(解説コーナー)でボケるなって話なんですが)
P100 走る 滑る 見事に転ぶ 心に愛がなければスーパーヒーローじゃないんです。
P104 雨峰先生のできないコマンド 歩きながら波動拳・・・って感じでやれば結構うまくいきます(私もコマンド苦手)。
P105 韻シテミル 「インシテミテル」という推理小説、およびそれを原作とした映画があります。ここでは下記の様に“暗幕”にかけて“韻”を踏んでいます。それに引っ掛けたタイトルです。
ジンマク

サンミャク
ジンマク:
「陣幕」と書きます。大相撲の力士の名前・・・嘘です、ここではもう片方の意味です。
戦場で陣地を作るための幕で、後に庶民にも広まり、お芝居などでも活用されました。
家紋などをあしらったデザインが特徴的ですよね。
戦の無くなった時代ではどちらかというと「神聖なもの」「邪気を払うもの」という扱いになっていったそうです。

サンミャク:
名曲「青い山脈」です。
同名の映画の主題歌で、日本映画史上初の映画タイアップ曲とも言われています。映画の公開に先立って曲が発表され、「音楽として」ヒットさせ、その後で映画が公開。
このセールスが見事に大成功。劇場でこの曲が流れると観客達も一斉に歌い出すという現象が起きたそうです。
映画自体はその後何度もリニューアルされていますね。
P106 カバンの中も机の中も 探しものは何ですか?見つけにくいものですか?
P107 南雲ー!後ろ後ろ! 全員集合!
P111 オシャレ魔女 アブandチェンジ・・・もとい、ラブandベリー。
4巻
P7 『春夏冬二升五合』
夏希「…これは『あきないますますはんじょう』だ」
夏希「春夏冬で『秋がない』 つまり『商い』 二升は『ますます』 五合は半升のことなので『繁盛』 すべて繋げると『商売益々繁盛』というわけだ こういうものを『判じ物』と言って粋な言葉遊びのことだ」
以前あたしも「近所に『春夏 冬中』という看板があって、『商い中』って意味だそうですが・・・やっぱり連想してしまうので寂しいです」なんてつぶやきました(2011年5月1日)が、この4人は軽くその上を行ってくれました。
関係ないですが、近所に『四季』というレストランもあって、その名前を見る度にこの作品を思い出します。
P13 おせちはどこへ消えた ビジネス書籍のベストセラー「チーズはどこへ消えた?」のパロディです。
P14 夏希「五の重が空なのは 今が満杯ではなく 将来さらに繁栄し富を増やす余裕を示しているんだ」 五の重は別名「控えの重」。おみくじの『大吉よりも、さらに上に上る余地のある中吉の方がいい』と同じ理由ですね。
夏希「田作りの豊作祈願や 数の子の子孫繁栄祈願 それに黒豆の『まめ』に暮らせるようにと健康祈願などだな」 田作りとはカタクチイワシの子供を干したものです。昔は稲を植える時に田んぼにコイワシを刻んだものを灰と一緒に蒔いて肥料にしていました。そのため、豊作祈願を意味します。

黒豆の健康祈願はその見た目からで、「しわの寄るまで長生きできますように」という意味です。50・60喜んで。
鏡餅を含め、お正月料理はほとんどがこういう意味が込められています。
春菜「…夏希ちゃん もしかして伊達巻って…」
夏希「知識が増えることを願う縁起物だ」
タイトルが「食べる巻物」となっていますように、見た目が巻物に似ているからです。
また、卵を使っていることから子孫繁栄や、その名前「伊達」から華やかさの意味も持ちます。賑やかなおせちのなかでも色彩のアクセントとしての意味も大きいですね。
P15 喪中 説明するまでもないとは思いますが、喪中の場合は「おめでとう」という言葉を避けるために年賀状を出さないのがマナーです。松が明けたら(1月7日以降)、寒中見舞いや挨拶状として新年の挨拶をしましょう。
P16 秋乃「カステラが一番で二番が電話だよね!」
夏希「それは三時のおやつ」
カステラの老舗「文明堂」さんのTVCMです。
『カステラ一番 電話は二番 三時のおやつは文明堂♪』というキャッチフレーズでお馴染です。ただし、関東限定のCMです。
P17 夏希「一富士 二鷹 三茄子のことだろう
諸説あるが
富士は『無事』 鷹は『高い』 茄子は『成す』 に掛かる縁起物だ」
春菜「三つまでなの?」
夏希「いや よく言われるのは三つまでだが いちおう 六つ目まであり 四扇 五煙草 六座頭 という」
夏希「因みに 一二三と四五六は対応しており 富士と扇は末広がり 鷹と煙草は上昇し 茄子と座頭は毛がない(怪我ない)に掛かっていわけだ」
ウチのつぶやき(2010年11月12日)でも出て来ましたね。
解説としては夏希の解説だけで過不足なし、ばっちりです。
夏希「冬香 初夢を見たいのならこれを使え これは宝船と『長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め 波乗り船の 音の良きかな』という回文歌だ」
夏希「これを枕の下に入れて眠るとよい夢が見れるといわれている」
宝船には七福神が乗っています。もし、悪い夢を見てしまった場合は、翌朝に絵を川に流して縁起直しを行います。
ちなみに、大晦日から元日にかけて見る夢ではなく、元日から2日ないし2日から3日にかけて見る夢の事を“初夢”と言い、それで吉凶を見ます。
これには諸説がありますが、大晦日から元日にかけては徹夜する風習があったから、という説があります。
P21 春菜「明日 2月14日は何の日でしょう?」
夏希「ああ ニボシの日か」
『ボ』は『棒』で『1』。なので、ニボシと読めるのでニボシの日になりました。
この日は2(ふん)14(どし)で、「ふんどしの日」でもあります。
こうやって一つの日に幾つもの記念日が定められていることがほとんど。
『日本記念日協会』という民間団体が取りまとめを行っていて、個人でも記念日を登録することが出来ますよ。
そう、国ではなく民間団体なのです。
にしても・・・夏希はやっぱり素なのかボケているのか分からない子だ・・・
P22 恋せよ乙女 同名の歌も多数あり、この時期のCMでおよく目にも耳にもします。
が、それに加えてゲーム「サクラ大戦4 」のサブタイトルでもあります。
稲城あさね先生といえば「サクラ大戦」ですので。
ちなみに、サクラ大戦のサブタイトルは『ゴンドラの唄』の歌詞をモデルとしています。
P23 ひとりでできるもん NHK教育の子供向けお料理番組『ひとりでできるもん!』が元ネタです。
P31 雪合戦の公式ルール 実は、国際ルールを定めたのは日本です。ちなみに、『日本雪合戦連盟』なんて団体もあります。
P34 夏希「これはみぞれ鍋だ 大根おろしが半透明になってみぞれのように見えるだろう 別名雪鍋なんて呼ばれていたりもする」 大根は冬の野菜であることに加え、体を温める効果のある根菜ということでこの時期よく食卓に並びます。
様々に姿を変え、具材や調味料で様々な味に変化しますが、本来の『大根らしさ』を失わないので料理をする側としては面白味があります。
冬の時期、我が家の食卓の半分以上の日に大根が出ます。よぉ、しゅんでます。や、関係ないんですが。
P42 冬香「バラって仏花にしちゃいけないの?」
夏希「ああ。 絶対というわけではないが 避けたほうが一般的だな」
お供えでは常に当てはまり、宗派に関係なく避けられています。理由は「棘があるから」で、バラ以外でも棘がある花は避けます。
他にも毒のある花や臭いのある花は避けることが多いです。
ただし、個人的に「生前故人が好きだった」等の特別な想いがある場合はこだわる必要はないのでは?とも思っています。
ちなみに、仏花に菊がよく用いられるのは「年中作ることが出来、長持ちするから」だそうです。
P43 夏希「今日は6月の第3日曜日 父の日だ」 下の話とも関連しますが、「母の日」の存在を知ったドット夫人が「父の日も作るべき」と嘆願したことが始まりです。
ちなみに、厳密に「バラ」と決まっているわけではなく、色も母の日のように決まりはありません。
P44 冬香「バラは父の日の贈り物だったんだね」
夏希「ああ 起源となった米国のジョン・ブルース・ドットの父が好きだった白いバラを墓前に供えたことから父の日の花とされているんだ」
ドット夫人の父は妻の他界後、男手ひとつで6人の子供を育て、彼女達が成人してから他界しました。
その間、再婚もせずに懸命に働いた姿を称え、末っ子のドットが「父の日」を提唱しました。
ちなみに父の名は「ウイリアム・ジャクソン・スマート」。
夏希「母の日と違って父の日はいろいろと苦戦しているようだ」
夏希「たとえば米国で提唱されたのがほぼ同時にもかかわらず 母の日が祝日に制定されてから60年近く開けて父の日が制定されたんだ」
夏希「また日本でも父の日は母の日の陰に隠れてしまっているし」
父・ウィリアム氏は南北戦争に召集され、北軍の軍曹さんとして勤めていました。
その間、母が女手一つで一家を支えていたそうです。
お母さんも偉い!
P50 女3人寄れば過半数 言うまでもなく、「女3人寄ればかしましい」のパロディです。念のため。
夏希「海は地球の約7割を占めていて それら全てが繋がっているからな 特に日本は海に囲まれた海洋国家で 海の日を祝日としているのも日本だけなんだ」 そのため、「国境」というが概念が薄いのも日本くらいです。
陸地に国境がない上に鎖国もあったので概念そのものが薄いのです。
確かに海の上に柵があるわけでもないですし、目には見えませんからね。
P56 秋乃「慣れてきたら私がこっそり(うきわの)空気を抜いて補助を外してあげるからね!」
夏希「お前は船幽霊か」
船幽霊とは柄杓で水を汲み入れて船を沈没させる幽霊です。
対策としては底の抜けた柄杓を渡すこと(それ以外にも複数の説があります)。
うん、見事なユニットコントです。
P57 夏希「うさぎ跳びはひざを壊すからやめろ。」 筋肉を休ませたり、水を自由に飲んでよくなったり、常識というものは変わってゆきます。
スポーツの世界も科学的かつ合理的なトレーニングが主流になっています。
過度の負担をかけるとかえって体を壊すため、うさぎ跳びは現在行われていません。
「かつてよく見たけど、実は間違っていたトレーニング方法」の代表選手です。
P59 考えるな 感じろ! 香港俳優ブルース・リーの代表作『燃えよドラゴン』でのリーの名台詞。リーが少年を指導する際に放った言葉です。
P67 夏希「敬老の日は「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う」という趣旨だから特に身内限定というわけではないな」 発祥の地は兵庫県八千代村。時は戦後間もない1947年。
当時、戦争で子供を亡くしたお年寄りが多くいたこの地で村長の門脇政夫さんは村を上げて残されたお年寄り達を大切にしたいと9月に敬老会を開催。記念品やご馳走を振舞いました。
翌年、「国民の祝日に関する法律」が施行。しかし、そこにお年寄りをねぎらう日はありませんでした。
村長はそれならせめてこの村だけでも・・・と、9月15日を「年よりの日」として村の祝日にしました。
それを全国にも・・・と活動を続けたのですが、政治家たちは聞く耳を持ってくれませんでした。
そんな中、当時の兵庫県知事がこの考えに共感して、兵庫県の祝日として「年寄りの日」が定められました。
それから20年。懸命な訴えの末、ついに敬老の日が国民の祝日に制定されました。
兵庫県多可町には敬老の日発祥の地としての石碑が建てられ、今もその精神が受け継がれています。
と、いうことで、元々の発祥も特に身内とは限定していません。全てのお年寄りに感謝と敬意を!
 ※関西ローカル番組「ビーバップハイヒール」2012年4月5日放送「知っておきたい記念日物語」にて詳しく解説されていました。
P72 夏希「(やけどに対して)このくらいなら水でよく冷やしてアロエを塗っておけば大丈夫だ 民間療法だが応急処置になるだろう」 アロエには消炎作用があります。また、破損した皮膚組織の回復作用があるのだとか。
火傷には三段階ありますが、水ぶくれが出来る二度くらいまでならアロエで大丈夫、と言われています。
ただ、それ以上の三度は絶対にお医者さんへ!
特に女の子は、肌に痕が残るのは避けたいですよね。
P74 夏希「アメリカでもコロンブスデーで連休だったな」 コロンブスデーとは、北アメリカにコロンブスが到達した日を祝う日です。
10月の第2月曜日です。
何かと議論を呼ぶ祝日でもあります。
P76 ちょ―盛るぜー! 多分アニメ「とらドラ」のセリフです。「盛るぜ、ちょ―盛るぜ!」らしいです。
スミマセン・・・アニメほとんど見ないんで確信が持てません。
P82 千歳飴 文字通り長寿を願った飴です。
これを食べて歯が欠けた知人がいます。や、関係無いですが。
P 秋乃「金太郎飴?」
春菜「棒状の飴でね どこを切っても同じ絵が出てくる飴細工のことよ」
雑誌掲載当時につぶやきでも掲載したのですが、元々は「おたやん」という棒飴でした。
大阪では今でも「おたやん飴」という名で売っているところがあります。
描かれるキャラクターは今も昔も色々あります。昔は「おたふく」や「福助」のものが主流でした。
そして、江戸時代中期に人気があったキャラクターが金太郎。
人気があるキャラクター商品が売れるのは今も昔も同じ。
そこから、「どこを切っても顔が出てくる棒状の飴のキャラクターといえば金太郎」というイメージが定着し、現在の「金太郎飴」の名前が生まれました。
P86 夏希「七五三は子供の成長を祝い 神に感謝する行事だ 昔は乳幼児の死亡率が高く「七つ前は神のうち」といわれ 7歳になって初めて人として認められていたんだ」
夏希「古来からの3歳の「髪置き」 5歳の「袴着」 7歳の「帯解き」が変化して 今日の七五三に定着したと言われている」
髪置き:髪を伸ばす
袴着:初めて袴を付ける
帯解き:紐付きの着物から本仕立ての着物と丸帯を付ける
という内容です。
当時は七歳までは「あの世とこの世の境の存在」と考えられ、いつ神様の元へ帰るやもしれないという事から「七つ前は神のうち」とされていました。
乳幼児の死亡率が極端に減った現代では、伝統行事としての色のみが残った形です。
P106 姉さん事件です ドラマ「HOTEL」での高嶋政伸さん扮する赤川一平のセリフが元ネタです。
問題に遭遇した際に赤川のナレーションでこのセリフが入ります。
ただ、今これを検索すると、「別の事件」の検索結果がずらり・・・

研究内容について

出典
稲城あさね著 「四季おりおりっ!」1巻〜4巻(ページに関しては表の“出典”に記載)(一迅社)

当ページは『著作権法第32条』「引用」

第三十二条  公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
2  国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。

適切な引用とは「紹介、参照、論評その他の目的で著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録すること」

が適応されます。また、一迅社様・稲城あさね先生から引用の許可を頂きました。
そのため、他のページも勿論ですが、当ページは特に無断転載厳禁です。
「引用」の枠を超え、「転載」となった場合には著作権法に引っ掛かりますので、権利者様への事前の確認をお薦めします。

当ページの情報に誤りがありましたらご連絡下さい。早急に修正致します。

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