作者 | かきふらい | ![]() |
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作者HP | 海の幸定食 ← 縮小運営中 | |||
掲載誌 | まんがタイムきらら(芳文社) まんがタイムきららキャラット(芳文社)(一時期隔月並行連載) |
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単行本数 | 4 + 2巻(連載終了[4巻 + college&highschool]) | |||
Wikipedia | けいおん! | |||
アニメ | アニメオフィシャル | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
軽い気持ちで軽音部に入った音楽知識の全くない「平沢唯」。 実はバンドを組んで演奏をするのだと知り入部を取り消そうとするものの、「秋山澪」「田井中律」「琴吹紬」の演奏を聴き入部を決意。 全くのゼロからガールズバンドを組み、少しずつ成長していく姿を描きつつも、基本はまったりとした日常を描く作品。 現実世界の時間と同じように時間が過ぎ(最後の方は少しずらした)、2年目には唯一の後輩「中野梓」が入部し、5人での活動となる。 楽器類の描写が細かく、音楽用語なども話の中に登場するなど、音楽に触れたことのある人ならばなおの事楽しめる。 ゆるりとした日常の中の、女の子同士の掛け合いによる笑いが魅力である。 アンソロジーコミックスも多く出ており、名実共に「きららレーベル」として代表的作品の1つ。 また、2度にわたりアニメ化もされ、一種の社会現象ともいえる状況を作り出した。 4コマ作品でありながら劇場版も作成され(4コマ作品で本格的に劇場版が作られることは非常に稀)、大手コンビニチェーン店などとのコラボ企画が幾度となく企画されるなど、その影響力は4コマ界のみならず漫画・アニメ界でも非常に大きなものであった。 一度は連載が完結したが、その後 きららにて大学に進学した「平沢唯」「秋山澪」「田井中律」「琴吹紬」の『放課後ティータイム』を中心とした話が、 きららキャラットにて高校在学中の「中野梓」や唯の妹の「平沢憂」・クラスメイトの「鈴木純」・新入生の「斎藤菫」「奥田直」の『わかばガールズ』を中心とした話が並行連載されていた。 双方共に連載が完了し、それぞれの話が単行本となった。 このため、元々の4巻に「college」「highschool」の単行本が加わる形になり、実質6巻となる。 その後、同時間軸で別の学校を舞台とした「けいおん!Shuffle」が2018年8月号よりスタートしたが、それは別作品として本レビューに含まない。 なお、作者にとって初の単行本がこの作品。 そのため、画風の変化も当然ある(1巻P9と3巻P49の比較が分かりやすい)。 |
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感想 |
圧倒的知名度と影響力。4コマ界で最も成功した作品の1つであることは間違いありません。 萌え4コマに属する作品ですが、そちら側の方だけでなく、多くの人に愛されています。 実際、漫画をほとんど知らないうちの母も気に入っていました。 この作品がきっかけでギターなどの楽器を手にした方も多いのではないでしょうか。 高校の頃に音楽をやっていた人には懐かしく、現役の人には共感が、下の年齢の人には高校生活への憧れや期待。 そういったものをくすぐるんでしょうね。 特にアニメの勢いは凄まじく、CDを出せばヒットチャートにランクインすることが当たり前のようになっていました。 主題歌だけではなく、キャラソンまで爆発的にヒットし、朝の情報番組のCDランキングのコーナーで宮根さんの口から「中野梓さん」という単語が出たときはびっくりしました(あずにゃんのCDがランクインした時でした)。 この作品も他の4コマアニメ同様に「原作とアニメが違う」タイプ。ただ、流石は京アニ「それぞれに違う魅力がある」というタイプの違いでした。 姿も原作ではデフォルメされた姿が多く(4コマなのでコマが小さいですし)、4コマ目でしっかりとオチを付けたり「4コマ漫画らしい4コマ漫画」。 一方のアニメではデフォルメはほとんどされず、オチを付けずにいい話風にしたりまったりして終わりの「空気アニメタイプ」。 一応アニメも原作の骨子はなぞろうとすることが多いですが、2年目の学園祭は原作とアニメで全く別物になっていましたね。 そのため、同じ「けいおん!ファン」でも、原作派とアニメ派に分かれていましたね。 あ、ちなみに私は笑いが大好物なので原作派です(芸人さんでも原作派の方が多かったような)。 ムギちゃんは原作の方がいいキャラだ、っていうのが私の主張です(アニメでもこの路線でやって欲しかったなぁ)。 ネタは軽音部の日常が全て。その緩やかな日々や部活動、ガールズトークです。 そのため、キャラクターの個性や関係性がそのままネタに直結します。 学校での日常やアフタースクール、休日。 終盤は楽器はほとんど触らずに受験をテーマとしたお話も多かったです。 また、当然ですが「音楽をやっている人なら人まり」なバンドあるあるも。 あたしもそちら側の人間ですので、「そうそう、そこでつまづくよね(4巻P47の“F”とか)」とか、「どんだけレベル高いねん!」とか、「いやいや、“C”の押さえ方忘れるって・・・(オープンの“C”は押えやすく覚えやすいコードなのです)」という楽しみも。 専門用語もちらりほらりと出ることがありますし(2巻P39・P64がその代表・・・って、1年目の時点で誰かメンテのこと教えてやんなよ・・・。というか3年目でチューニングが出来ない&スコア読めないギタリストって・・・)。 キャラクターも梓の加入後は大きな変動は無し。安定感があります。 その中でもあたしの場合は、他の作品のレビューでもちょくちょく言っているのですが、無駄にハイスペックで周りを巻き込むキャラが大好きです。 ええ、平沢姉妹、グッジョブです! ハイスペック(唯は音楽系のみですが) + 天然の姉妹・・・くはぁ、こいつぁ重装備だ。 あと、アニメではほとんど出てこない原作のSDデフォルメが可愛いです。 だれている姿や、3巻P37のアホの子の律がいい感じです。 好きなシーンは、2巻P31で猫耳を付けさせられた梓に唯が「軽音部へようこそ!!」と言ったシーンが、何だかこの作品を象徴しているようで好きです。 あ、梓が軽音部の一員になった瞬間って、このタイミングなんだ(笑)、っていう感じで。 それにしても皆スペック高いですね。 音楽経験がある澪・律・紬・梓は当然として(それでも作詞や複数の楽器の作曲が出来るのは大したものですが。原作では作詞は持ち寄っていましたが、作曲は誰がやっているのか明かされていませんね)、 唯も短期間の練習で弾き語りが出来るレベルに・・・。 弾き語りはギターの腕はもちろん、歌唱技術も必要ですし、何より合わせるのに相当な技術と練習量が必要ですからね。 自分も音楽をやっていると、改めて感心します。 今の高校生ってこんなにレベル高いもんなのかなぁ。 P.S. 校長、本編に出てもいいんじゃね? 本編より単行本のあのつなぎの部分の方が爆笑率高いような・・・(あの部分こそが真の「けいおん!」なのか!?) |
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雑記 | 作者さんのかきふらい先生と親交のある大沖先生の「はるみねーしょん」(同じくきらら系列の作品)のはるみが作中にちょくちょく登場しています。 見落としもあると思いますが、気付いただけ挙げておきます。 2009年9月号表紙:夏祭りイラストで唯の頭にはるみのお面 1巻P37:唯の部屋にはるみのポスター(“はるみ”と名前も明記) 1巻あとがき:はるみではないが大沖氏本人による寄稿 2巻あとがき:はるみではないが大沖氏本人による寄稿 3巻P33:部室の私物にはるみの人形 4巻P116:部室の私物にはるみの人形 college・P64:律が読んでいる本のタイトルが「はるみねーちゃん」 highschool・P5:大沖先生のイラストが登場 |
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さらに雑記 | 単行本の先生の自画像は先生のギターコレクションなのだとか。 ・・・レスポールタイプオンリーでどれだけのギターを持ってはるんやろう・・・というくらいの数。 3巻ではストラトもありましたが、4巻ではまた凄い数のレスポール・・・ 見えているだけでも7本。 安いのは1万円くらいからありますが、高いのは50万円とか平気でしますし。 ・・・コレクターでもあるんでしょうか? |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2008年4月26日 ・2巻:2009年2月26日 ・3巻:2009年12月18日 ・4巻:2010年9月27日 ・college:2012年9月27日 ・highschool:2012年10月27日 |
●試し読み |
まんがタイムきららWeb:1巻 まんがタイムきららWeb:2巻 まんがタイムきららWeb:3巻 まんがタイムきららWeb:4巻 まんがタイムきららWeb:college まんがタイムきららWeb:highschool |
関連項目 | ●ジャンル |
・アニメ化 ・ロングセラー ・音楽モノ |
●チャート |
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●データ |
・作品の舞台 ・学校 ・ハイスペックキャラクター ・主婦なお子様 ・4コマ作品に登場する楽器 ・スリーサイズ ・左利き ・資格(普通自動車運転免許) ・名前の規則(人物) |
●作品研究 |
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●作者別 | ●各巻感想 |
・無印 ・college ・highschool |