作者 | 宮原るり | ![]() |
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作者HP | ![]() |
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掲載誌 | まんがタイムスペシャル(芳文社) | |||
単行本数 | 15巻(連載終了) | |||
Wikipedia | 恋愛ラボ | |||
アニメ | アニメオフィシャル | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
お嬢様学校である名門校「私立藤崎女子中学」の生徒会執行部を舞台に少女たちが恋愛を研究する様をコミカルに描く。 ただし、普通の恋愛ではなく「風変わりな妄想」や「行き過ぎた妄想」といった一風変わったものであり、ギャグとしてのテイストが強いことが特徴。 特に多いのが生徒会長である「真木夏緒(通称:マキ)」の予想の斜め上を行く妄想と発想に対して会長補佐である「倉橋莉子(通称:リコ)」がツッコミを入れるパターン。 話が進むにつれてさらに気弱なドジっ子書記「棚橋鈴音(通称:鈴)」、恋愛についてはマキと同レベルの副会長「榎本結子(通称:エノ)」、エノの友人で守銭奴会計「水嶋沙依理(通称:サヨ)」が加わり、基本的にはこの5人が中心として話が進む。 また、話が進むことで人間関係に変化が生じることも大きな特徴。 特に恋愛に絡むモノが中心で、ほぼ常に人間関係が変化し続け、それが最大の見どころにもなっている。 「恋に恋する乙女が恋愛を妙な方向に研究し、それにツッコミを入れる」が基本スタイル。 そこにストーリーのある物語が時折挟まり話が進行していく形。このため、以前の話や設定を知っている事を前提として話が展開されることも多い。 ストーリに関連する話ではシリアスであったり涙を誘う話も多く、非常に読み応えのある内容。 時間の経過としてはゆっくりと時間が進むタイプの作品であり、7巻の終了時点で夏休みが終了、8巻以降は体育祭などの秋のイベントが描かれている。 また、基本的には「ラブコメ」ではなく「ラブを研究する少女たちのコメディ」であったが、6巻以降はラブが重点的に描かれる展開が急増している。 メインとなるのは生徒会執行部の5名で、その5者5様の恋愛模様も同時並行で描かれる。 「笑い」「恋愛」「友情」が絡み合いながら1つの長いストーリーを織りなしている作品。 なお、タイトルは「れんらいらぼ」ではなく「らぶらぼ」と読む。 また、裏表紙が書き下ろしの4コマになっているのだが、それだけでなく裏の折り返しもその続きの4コマになっている。 また、カバー裏では1〜3巻はリコ・マキ・残る3人のあだ名についてが描かれており、4巻以降は裏表紙4コマの続きがコマ割形式で描かれている。 |
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感想 |
ま〜、なんといってもリコとマキの掛け合いが最高にコミカルで楽しい作品です。 ぱっと見は「男まさり」と「清楚で優秀な生徒会長」。 でも、放課後になると「常識人のツッコミ」と「不思議な感性の妄想超特急」に。 特にマキのぶっ飛んだ恋愛妄想はまさに笑いの宝庫。 素晴らしきアホの子でございます。 「優等生で一見しっかりしているのにアホの子」ってある意味最強のウェポンです。 ただ、マキがそれだけ強い個性を持っていながらメインの5人がしっかりとはっきりした存在と出番を持っています。 互いに強い個性を持っていながら、それらが食い合うことなく1つの色彩を描いている様で、その辺りはやはり老舗雑誌の看板作品を任されるのも納得。 強い個性は時に他のキャラの影を薄くしますし、強い個性同士だとそれらがぶつかり合ってしまいます。 それらを1つに纏めて物語を展開させながら全員にちゃんと見せ場を作る。 老舗4コマ誌でもなかなか見ることの出来なバランス感覚と技量を感じます。 個人的に一番惹かれたのはやっぱりネタ。 まあ、このサイトの名前が「笑本」で、方針が「笑い」ですので。着眼点はどうしてもそこです。 当然最強のボケメーカーであるマキとその相方であるリコは最強コンビです。 が、そのリコも時に壊れます。 スズも体系絡みなどではダークサイドを発動させたり、時にはツッコミも。あと、なぜか「ハリセン」に関わる時は別人のように生き生きします。 エノはマキにつっかかったり、時に同レベルの恋愛妄想を展開したり。 サヨは安心の守銭奴オチです(7巻あとがきより)。 全員がボケを、そして時にはツッコミをこなします。コンボやコラボにつなげる時もあります。 笑いのレベルはかなり高いモノがあり、攻めたネタが多いです。 加えて、当然恋愛に関する人間関係の変化は見どころ。 それだけではなく、それ以外の人間関係についてや様々な事件、それらを経てお互いを理解して絆を深めていく物語も多いです。 4コマ作品では上記チャートでの「感動」の項目が総じて低くなりがちですが、この作品はチャートを見て頂いても分かるようにそれが高めです。 「笑い」と「感動」。ある意味最も両立が難しい2つを併せ持つ優等生作品かもしれません。 あと、この作品では男性キャラもいい仕事しています♪ 少女漫画で言うところの「凄くいい奴なんだけど結局ヒロインは他の人を好きになる。けど、最後までいい奴」の典型っぽいナギや、有能で毒舌ドSメガネのヤン、ヘタレ系王子様のハル。 他にも魅力的な男子達も登場するのが大きな特徴。 この作品の「恋愛」に欠かすことの出来ない、そして非常に重要な彼ら。 特にヒロインたちとの人間関係の変化は最大の見どころの1つ。 「再会」「最悪の出会い」「衝撃の出会い」 様々な出会い方と、それぞれの人間ドラマ。 ヒロイン達の変化と共に、彼らの変化もまた楽しみの1つです。 |
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雑記 |
実はこの作品との出会いは2度ありました。 1度目は普通に雑誌で。元々4コマ誌は広く読んでいますので、当然その中にこの作品もありました。 が、最初に読んだ時のお話が「恋愛に絡むお話」でした。 この作品の特徴として「その話単独でも楽しめるお話」と「設定や人間関係が分かっている必要があるお話」の両方があるという点があります。 恋愛話は当然後者に属します。加えて、「次回に続く」的な内容でした。 おまけに私は「恋愛モノ」に食指が動かないタイプ。と言いますか、笑い以外に食指が動かないタイプ。 「雑誌の表紙を飾る」「巻頭カラーをよく任される」「長期連載」「兄弟誌へのゲストも多い」 結果、ファーストコンタクトの時には『有名で人気のある雑誌の看板作品』という印象のまま、「ただ読んだだけ」で終わってしまいました。 そして、2度目の出会いはアニメ化でした。 話は当然頭からですし、キャラの事もその関係性の事もそれで知りました。 1度目の出会いの印象では「恋愛関係が過半数の作品」でしたが、アニメでそれは誤解であり「ボケ9割以上の作品」であると知りました。 元々先生に関しては「おはなしあやちゃん。」(ホームの目次4コマ)でネタに関して実力者であることも知っていましたので・・・ ・・・思い切って単行本を1巻から一気に読んでみました。 もう、「笑い」の食指が動くこと動くこと。レベル高ぇ・・・ が、折しもサイトのリニューアル直前でした。しばらくはそっちに集中するためレビューが出来ず。 加えて、「今(アニメ放送中の上にリニューアルの時期に)レビューしたら作品人気にあやかろうとしてね?」なんて思われるかも・・・ なんてチキンハートが発動。 結果、中途半端な時期にレビューという不思議な状態に陥りました。 え〜・・・改めて言いますが、あたしは生粋の原作至上主義。 ウチのサイトは「有名」「話題性」「アニメ化」は基本的に作品評価に加味しません。 レビューが遅れてしまった上にアニメがきっかけではありますが、「原作を読んでその上でこの作品をもっと多くの人に知って欲しい」と思ってのレビューです。 自宅に千近い4コマ単行本を抱える自称4コママイスターとして自信を持ってお勧めする作品です。以上! |
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さらに雑記 |
ご存知の方も多いでしょうが、先生の「みそララ」という作品と世界観を共有しています。 本作のメインキャラの1人、スズの話の中で頻出する「兄」はその作品の重要キャラの1人である「棚橋裕也」。 スズ自身もリコと共にゲスト出演したことがあります。 それ以外にも何かと接点があります。 反対に「みそララ」の2人も2巻P102に登場しています。スズの兄と姉も4巻でがっつりと登場。 2巻P8のリコの合コンの想像では「みそララ」メンバーがズラリ。 8巻では本編に取材ということで麦みそが藤女にやって来ます。 また、地理的にも近いことが2巻P33でサヨによって語られています。 「みそララ」の舞台は「岐穂市」ですので、本作の舞台もそこから推測できます。 当然「モデル」ですので同じではないですが、岐穂市のモデルが岐阜市。その岐阜市に隣接して字面が近いのは ・夏原市(藤女):各務原市 ・大里市(サヨの彼氏の家):本巣市 がモデルでしょうか?(管理人の勝手な推測です) ちなみに、2巻P48でも「東白川村」という岐阜県の地名が登場します。 なお、ファンブックである8.5巻P20では「恋愛ラボ」の舞台が岐穂市となっていますが、厳密に言うと、藤女があるのはそのお隣の夏原市です。 土地に関しては「作品の舞台」もご参照ください。 |
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さらに雑記 |
タイム兄弟誌初のアニメ化作品ですし、超ロングセラー作品。 魅力的なキャラクターが満載という事ですので「アニメ化記念!恋愛ラボキャラクター人気投票!」を開催してみました。 果たしてトップを獲得したのは誰? トップ争いはかなり接戦でした。 だれとだれかは上記リンクからどうぞ♪ |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2008年3月7日 ・2巻:2009年1月7日 ・3巻:2009年7月7日 ・4巻:2009年12月26日 ・5巻:2010年11月6日 ・6巻:2011年10月7日 ・7巻:2012年11月22日 ・8巻:2013年7月4日 ・8.5巻(ファンブック):2013年8月7日 ・9巻(特別ストーリー編):2013年9月5日 ・10巻:2014年9月5日 ・11巻:2015年8月7日 ・12巻:2016年11月7日 ・13巻:2017年9月7日 ・14巻:2018年11月7日 ・15巻:2020年1月7日 |
試し読み |
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